『アイセックで得た多種多様な経験が、私の考え方、生き方を決めた。』——電機メーカー 大石莉紗《OBOGインタビュー》

アイセックで多岐に渡るご経験をされた大石莉紗[おおいしりさ]さん。大石さんは、現在、大手電機メーカーにおいて、人事を担当されています。アイセックで得たご経験は、どのように今のお仕事に活かされているのかに関してお話を伺うだけでなく、今回は、ご卒業後の留学経験、その後のキャリア選択、今後のビジョンについても伺いました。

――アイセックでのご経験について教えてください。

アイセック青山学院大学委員会で送り出し事業局に2年間所属し、2年目は送り出し事業統括を務めました。3年目は、同じく青学で、人材管理統括をしながら、アイセックのインターンでロシアに滞在しました。4年目は、青山学院大学委員会ではなく、アイセック・ジャパンの送り出し事業局において、主にJWIのプログラム運営に携わりました。

――2年生の時に送り出し事業統括をされていますが、それを選んだ理由を教えてください。

まず、1年生の半ばから、アイセックで一緒に活動するメンバーを様々な角度から見るようになりました。その中で、もっとアイセックが組織として強くなるためには、1人1人のことを知ることが大事なのではないかと思うようになりました。アイセック青山学院大学委員会を、もっと1人1人の強みを活かすことができる組織にできないのかということです。アイセックは、活動が結構大変なので、何か機会があったとしてもそれに全力で取り組まないと、活動に真剣に取り組んでいる人に対して、自分がここに居ていいのかと感じてしまう、そんな空気は若干あるんですよね。でも、大学生活において、バイトをたくさんしたい人もいるし、他のことをしたい人もいますよね。それは当然です。アイセックは、もちろん責任のあることをやっているので、絶対に投げ出したらダメですけど、やるべきことをやっているなら、大学生活4年間の使い方って、人それぞれであっていいのかなと思います。ずっと同じコミュニティの中にいるよりも、逆に、様々な経験をしている人が多い方が、自分だけじゃなくて他の人の視点を持っていて、他の人の気持ちに寄り添える人が多い、いい組織になると思いました。それぞれが責任感を持って活動をしながらも、いろんな人が活躍できる組織にしたいな、そのようなチームを作りたいなという気持ちが、だんだん芽生えてきたために事業統括を志望しました。
2つ目に、ポーランドのインターンに参加した4年生のマネージャーを担当した経験があります。1年生だったということもあり、力不足ではあったと思うのですが、自分の思ったことをしっかり伝えたら、インターン生自身が変わってくれたんです。インターン生の成長を見守る中で、本当にこの団体がやっていることって素敵なことなんだということを、インターンに行っていない自分でも、マネージャーという立場から感じることができました。
その経験が、もっとインターンを、価値のあるものを、1つでも多く作りたいという気持ちとなり、それなら自分が送り出しのリーダーになって、先頭に立ってインターンを運営していくことが自分の役割の1つとして合っているんじゃないかなと思いました。

――3年生で人材管理統括の役職に就いた理由・そこでの経験を教えてください。

人材管理統括を選んだのは、この組織のメンバーが、アイセックから輩出される人材の1人としての自覚を持っていないのではないかという問題意識があったからです。アイセックは人材輩出団体で、リーダーシップを持った人たちを輩出することを目的としていますよね。長期的には、その輩出された人たちが社会で活躍して、社会課題を解決することを目指しています。インターンに参加した人たちもそうなんですけど、私は、組織のメンバーもこの団体から輩出される一員であるべきだと思いました。アイセックが好きだからこそ、もっとアイセックを良くしたいっていう想いがあって、メンバーに寄り添う時間を持てる、人材管理の役職に惹かれたんですね。それに加えて、もっとアイセックはこうあるべきだ、アイセックから輩出される人材はこうあるべきだという問題意識があったからこそ、そこをもっと変えていきたいと考えました。
 大変だったことは、何をすれば正解、とはいえない局だということです。私が話を聞いたとしても、決めるのは本人じゃないですか。だから自分に何ができるのかを考えたんですよね。相手に優しく接するのがいいケースと悪いケースがあって、時にははっきりと言った方がその人の為にもなります。例えば、アイセックでの活動を辞めたいって言う子に対して、その子をアイセックに残らせることだけが正解ではないとは思っていました。そういった人との接し方の難しさは常に感じていました。

――アイセックのインターンに参加しようと思った理由を教えてください。

1年目からずっとアイセックのインターンには参加したいと思っていましたが、その理由は大きく分けて4つあります。まず、アイセックをやっていく中で、日本のことがすごく好きになって、日本をもっと変えたい、日本をもっと海外に発信していきたいと思うようになったことですね。それをアイセックのインターンなら伝えられるのではないかと思いました。2つ目に、3年生になり自分のキャリアや仕事についても考え始めていた時に、自分が英米文学科だということもあり、日本語教師という選択肢がありました。だから、アイセックのインターンに参加して、その経験ができればいいなと思いました。加えて、人材管理統括として、アイセックから輩出されるメンバーとして、インターンに行く姿をメンバーに見せる機会になればいいと思いました。それによって、メンバーもインターンに行きやすくなればいいなと考えていたんです。最後に、自分という人がどこまで世界で通用するのか、挑戦してみたかったんですよね。ずっとアイセックの中にいると、居心地いいじゃないですか。いろんな人が自分のことを知っているし、わかっているから。その殻を破って、誰も自分のことを知らない環境でゼロから、しかも海外でどこまでできるのかというのを試したかったというのはありましたね。

――インターン先での経験や活動内容を教えてください。

日本語教師という職業を、ロシアの大学で体験しました。
インターンに参加している時、ちょうど東日本大震災が起きた後だったのですが、私のインターン先の大学が、その支援の一環で、被災地の剣道チームの子達を受け入れることをやっていました。それこそ両親を亡くしてしまった子どももいて、その受け入れを市が運営していて、その受け入れを手伝いもしました。
インターンに行って、すごくいい経験だったし、すごく楽しかったの。現地の人とコミュニケーションをとる中でも、大変なこともありました。その経験を経て、日本語教師を卒業してすぐに選ぶのか、そうではなく他のキャリアを選択するのか、など自分のキャリアについてしっかりと考え直す機会になりました。

ロシアの現地マネージャーと大石さん(右)

――4年生で、アイセック・ジャパンの送り出し事業局での活動を選んだ理由、また、実際の活動内容を教えてください。

最初は4年生だし、アイセックを卒業しようと思いました。でも、今しかできないことってなんだろうってそのタイミングで考えたんですよ。
自分は3年生の時に、インターンに参加して良かったし、JWIはアクセンチュアと一緒にやっているプログラムだから、そこで今まで自分がやってきた経験とは異なる経験、人が変わる瞬間を支えられる経験ができると思いました。また、女性のリーダーを輩出するという、目指しているものにとても共感しました。この経験に飛び込めるチャンスが巡ってきたのは、今までの自分の経験があるからこそだと思って、アイセックを続ける決断をしました。今しかできないことってなんだろうという軸で、私は決断することが多いですね。
実際の活動の中では、OBOGの方に会って、講演を手伝ってもらいました。ご協力いただいたOBOGの方々も、先輩から影響を受けていたところがあって、だからこそ、次の世代の人たちのために何かしたい、誰かのために自分が得た知識とかスキルを伝えていこうっていう意識がすごくあるんですよ。それってとても素敵だなって思いました。だから今、自分もそのような人になりたいなって思っています。いろんな現役との関わり方があると思っていて、自分なりに成長して、後輩や次の世代の人たちのために、なんかできることがあればしたいなと思うようになりました。

――ご卒業後、就職ではなく、留学という道を選んだ理由について教えてください。

4年目までアイセックを続けている中で、自分のために時間を使ったというか、自分のことを考えることをしてこなかったなという思いがありました。大学3年生までは、組織がこういうことをしたいから、私はこうするっていうことに重きを置いていました。けれど、このタイミングになって、自分はどのような人間なのかっていうのを振り返り、自分のために勉強したりしてこなかったなと思ったんですね。だから、自己投資として留学に行きたいなと思い、卒業してから1年間の留学に行くことを決めました。
留学では、やりたいことを全部やっていましたね。私は、教育や英語とかコミュニケーションとかが好きだったので、マーケティングとか会計とかにあまり興味がなかったのですが、でも留学ではあえてそれらをやってみようかなと思い、ビジネス留学を選びました。

――アイセックで得られた経験や、今のお仕事に活かせているスキルについて教えてください。

主に3つあると考えています。1つ目は、相手の気持ちになって考えることです。私は、アイセックでリーダーという立場で様々な人と活動をしました。現在会社で人事を担当しているのですが、どのような仕事をするにしても相手ありきです。相手がどのようなことを求めていて、どのような状況なのかっていうのを把握するスキルは重要だと思いますし、アイセックで得たスキルが活かされているなと感じます。
2つ目は、「今日の自分とは違う自分に明日出会う」といったような成長経験を通じて、1つでもいいから何か新しいことを吸収すること、そして自分が変化していくことって難しいけれど楽しいものだという感覚を得ることができたと思います。
最後に、時間を費やさないと見えてこない世界もあるなということをアイセックで教わりました。基本的に、中途半端に取り組むよりも、きちんと取り組んだ方がそれを楽しいと思えるタイプなんですけど、他にやりたいことがあるなら、できない理由を探すよりも、できることを探した方がいいとも思えるようになりました。これは社会人になっても結構思いますね。何か新しいことをやろうと思ったとして、それに対してこれってこういうリスクがあるよねというように、リスクを多く挙げる人もいるけれど、その上でそれでもやるべきだと思うのだったら、どうしたらできるかという視点で考えることが重要だと感じています。多分そのような人の方がポジティブなオーラを出していると思うし、一緒に仕事をしたいと思うので、私もそのような人になりたいなと思います。

2018/02/10