「下した決断に責任を持つ」 アイセックで様々なご経験をされた首藤さんの考えるアイセックの魅力、そして”リーダーシップ”とは。ーー花王株式会社 首藤拓郎《OBOGインタビュー》

 2012年度の委員長を務められた首藤拓郎[すとうたくろう]さんにお話を伺いました。首藤さんはアイセックで4年間活動し、インターンシップの参加や委員長を務めるなど、様々なご経験をされました。現在は花王株式会社にお勤めで購買部門に所属しておられます。首藤さんにとってアイセックでの経験はどのようなものだったのか、また首藤さんの考えるリーダーシップとは何かについてお話しいただきました。

—自己紹介—

――自己紹介をお願いします。

 2010年にアイセックに入会した首藤拓郎[すとうたくろう]です。青山学院大学の国際政治経済学部国際コミュニケーション学科に在籍していました。現在は花王株式会社に勤めており、購買部門に所属しています。
アイセックでは日本人学生をインターンシップを通じて海外へ送り出す事業局に所属したのち委員長を務め、4年目にアイセック・ジャパン全体を管理する事務局にて財務統括も務めました。

—学生時代に想いを馳せる—

――なぜアイセックへ入会したのですか。

 アイセックへの入会動機は、国際系分野に興味・関心があったこともあり、アイセックでできることと自分のやりたいことが一致していたから、そして当時の委員長がかっこよくみえてしまったからです(笑)。

――アイセックではどのような活動をされてきたのでしょうか。

アイセックでは送り出し事業局員として活動したのちアイセック青山学院大学委員会委員長選出選挙に立候補し委員長になりました。インターンにも参加しました。

――私も1年の時に送り出し事業局に所属していました。共通点が多くて嬉しいです(笑)。送り出し事業局ではどんなことをされていたか具体的に伺いたいです!

 送り出し事業局員としてインターン生のマネージャーを務めました。そのインターン生はベトナムの日系会社にてインターンを行いました。当時日系会社というのはとてもハードルが高く、インターン先の選定に苦労したことを覚えています。ただ日本にいてサポートするだけでなく実際にベトナムを訪れたりもしました。ベトナムの現状について関心があったのもそうですが、現地では実際にどんな取り組みが行われているのか、ベトナム、インターン先にはどんな人がいるのか、またインターン生がどんなことをしているのか、知りたかったからです。

――そうなんですね。インターン生の渡航先まで訪れるなんてとても親身なマネージャーだったんですね。首藤さんご自身もインターンにも参加されたそうですが、こちらについても伺いたいです。

 マネージャー経験後にインターンに参加しようと考えるようになりました。自分がマネージャーを担当したインターン生の成長を間近で見て、「アイセックに入会したのであれば、自分もインターンに参加したい」という思いが募りインターン参加に至りました。行き先は台湾で地域振興、地域開発のインターンに参加しました。アイセックのインターンを通じて、チャレンジングな環境に1人身を置いたことは、とても貴重な経験だったと身にしみて感じます。

――委員長当時はどのようなことをされましたか。

 自分が委員長の時にアジアの各国各地域の委員長や経営層が集まる国際会議が東京で5日間開催されました。300人くらいのアイセックのメンバーが集まる大規模な国際会議でした。僕もそこに参加したのですが、台湾にインターンしていた時にお世話になった台湾の学生と再会した時は感慨深かったです。この会議では主に委員会間の関係づくりに尽力しました。また韓国の委員会と委員会間交流のため韓国に訪れたりもしました。

 事務局財務統括も4年次に務めました。委員長の時に財務処理に関わっていたこともあり、事務局財務統括としてアイセックに貢献できることがあるのではと思い、志望しました。

――アイセックに入会していなければどんな選択をしていましたか。

 もっと遊ぶことのできるサークルに入ることも選択肢の1つだったかなと感じています(笑)。
当時は英語を使った活動をやってみたい、と思っていたので、ESS(English Speaking Society、英語を学び活動する団体)、留学、模擬国連(国際政治の仕組みを理解し、国際問題の解決策を考える過程を体験できる団体)という選択肢もあったかと思います。

――今年アイセック・ジャパンは55周年を迎えましたが、OBOG勉強会にも登壇してくださり、こうしてアイセック青山学院大学委員会のインタビューも快諾してくださる首藤さん。学生時代はかなりアイセックに力を入れていたことがうかがえますが、社会でご活躍されている現在から振り返って、アイセックはご自身にとってどのような経験でしたか。

 アイセックでの経験にどんな意味があったかは、実際に社会に出て仕事をしている時に感じます。「こういうことをしたい」という志を掲げ、考え実行する経験、自分がやりたいことに純粋に取り組める経験はアイセックだからこそできたのだなと感じています。

 アイセックの魅力は学生が主体となって学生同士を繋ぐというところにあると思います。そうした団体は他にないと思っています。学生同士がともにインターンを作り上げる。学生ならではの想像力や発想力が溢れている、それがアイセックのインターンの魅力だと思います。決められたことをただやるのは受動的になりがちですが、そこに参加する選択をすることは学生の主体性が問われています。その学生のサポートを学生が行う光景を見て、アイセックは若者同士の共創の場であると強く感じました。

インターン生が成長するにはどんなサポートが必要なのか考えることはもちろん大事だと思いますが、インターン生の成長だけでなくアイセックに所属しているメンバーにもきちんと目を向けることが大事だと思います。アイセックでは「〇〇がしたい」と思えば何でもできると思います。その自由度の高さやアイセックに所属しているメンバーにも成長機会が与えられていることがとても重要だと思います。

—現在のお仕事について—

――現在のお仕事について教えてください。

 花王株式会社はメーカーで、その中の購買部門に所属しており、具体的には包装材料の調達を行っています。包装材料は外部から購入し、それを自社製品に使用するため、外部との仲介役のような役割を担っています。ただ安い包装材料を購入するだけでなく、環境への影響も考慮したものを選ぶよう心がけています。時には材料の購入元を調査するため現地に赴き、実地調査を行ったりもしています。実際にタイやインドネシアに出張で向かったこともありました。また購買部門は会社とその他企業との窓口の役割を担っており、会社間でトラブルが起こった時は、損害賠償になりかねないので、両者の言い分を汲み、事実確認するなど慎重に仕事をするよう心がけています。将来的には、自社製品を知らない新規開発地域に自社製品の良さを、そしてものづくりを広めたいので、新規開発地域へ駐在できればと考えています。

――なぜ今の会社を選んだのですか。

 会社の「よきモノづくり」という理念に共感したからです。
僕がインターン生マネージャーを勤め、インターン生の様子や現地の実態を知るためにベトナムを訪れた時、不衛生な現場を見ました。その現場を見て日本の技術が寄与できることがあるのではと思ったことがこの会社を選ぶ要因の1つでした。また自分の興味のあることがダイレクトにできる仕事、かつ海外と接点のある仕事をやりたかったからです。

――仕事のやりがいや逆に大変なことはありますか。

 やっぱり自分の調達してきた製品が商品になると嬉しいですね。ただコストを抑えたものを購入するのではなく、よきモノづくりにつながるよう調達することに意義を感じています。
逆に自分の選んできたものが商品に使用できない、うまく適応させられない時はやはり大変だなと感じます。

――仕事をする上で意識していること、大切にしていることを教えてください。

 自分は色々な部署や外部企業と関わる、いわば会社の窓口、仲裁役のような役割を担っています。だからこそ毅然とした態度で臨み、誠実に対応することを心がけています。また、アイセックに所属していた時から心がけているのは、思考してから行動するということです。言われたことをただこなすのであれば自分じゃない人間にもできる。だからこそ一度思考して相手の意向を汲み取るよう意識しています。

—アイセックの目指す”リーダー”とは—

――首藤さんの考えるリーダーシップはなんですか。

 「下した決断に責任を持つこと」ですかね。決断に最後まで責任を持つこと、そして自分のやっていること・言っていることに嘘や裏がないこと、それらを通じて自分の決断が影響を及ぼす人への責任をしっかりと持つことが大事だと考えています。

――ありがとうございます。最後に現役に向けてメッセージをお願いします。

 「決めたらやり抜け 決まったことにはとことん付き合え」
これからも挑戦を止めないアイセック青山学院大学委員会を陰ながら応援しています。

2017.11.1