アイセックに育てられて、アイセックがあったからこそ、大学を卒業した後のキャリアを決められた。 ——有限責任 あずさ監査法人 市川 舞《OBOGインタビュー》

 アイセックには、外部関係局として、外部の企業やOB、OGと関わっていく役職が存在します。今回は、2009年度、アイセック青山学院大学委員会において、外部関係統括を務められた市川舞[いちかわまい]さんに、特にご自身と『社会』に焦点を当てて、お話をしていただきました。現役時代の市川さんの『社会』人に対する考え方から、『社会』人はアイセックにとってどのような存在か、アイセックの『社会』からの需要、そして、市川さんが今後、『社会』でどのようにご活躍されるビジョンをお持ちなのか、について伺いました。

——どうしてアイセックに入会しようと思ったのですか。

 大学4年間あるなら、普通の大学生で終わりたくないなと思ったのが、1番大きなきっかけですね。私、実は、他のサークルに入ろうと決めていたんです。でも、新歓でチラシをもらって、『脱普通の大学生』みたいなフレーズを見て、何だこれって思って、説明会に行ったら、学生とは思えない先輩方が、すごいキラキラと語っていたんですよね。説明会に行った新入生の私たちと彼女達の違いってなんだろうって思ったら、それは多分、学生でありながら社会人と折衝して揉まれたり、海外の人と関わっているところなんだろうなと思いました。この人達のようになれるんだったらこの団体に入ろうと思ったのが、1番でしたね。だから、平和に寄与したいとか、誰かの為にというよりも、自己成長っていう理由が結構大きくて、私はアイセックに入りました。
 当時の受け入れ事業局の局長が、2年生の方だったんですけど、そのプレゼンを聞いて、この人絶対大学2年生じゃないだろうと思うくらい、惹きつけられたんです。プレゼンが上手くて、こんな風になれるなら私絶対受け入れ事業局に入るって思いました。しばらくの間は他のサークルにも入っていたんですけど、やっぱり成長できるのはアイセックだなと思ったので、1年の夏に、アイセックに絞りました。当時の執行部はやっぱりキラキラしていましたし、私の同期は皆言うと思うんですけど、ずっと憧れの存在ですよね。そういう絶対超えられない存在みたいな方々がいらっしゃったのは、大きかったですね。

——外部関係統括になった経緯について教えてください。

 私は2年間、受け入れ事業局のメンバーとして活動していました。企業との契約のために奔走することや、企業訪問、電話でアポイントを取ること、渉外も大好きで、企業様と実際に契約を取った経験もあったので、企業との接点は委員会メンバーの中でも多かったと思います。そのような中で、例えばインターン生を受け入れるっていう目的にはご貢献いただけなくても、アイセックに対してメンバーの育成、賛助といった支援をしたいと言ってくださる、そういう別の形でアイセックに共感してくれる社会人も多いんだなっていうことに気づいたんですね。そのリソースを委員会の成果につなげる意義を私が一番わかっているという自負もあったので、これだけ関わらせていただける企業様がある中で活用しきれていないのは勿体無いな、と、成果に繋げたいなと思って、外部関係局をやろうと決めました。その当時の委員長が、外部関係統括をやるならお前だって言ってくれたのも大きかったと思います。

——外部関係統括を務められる中で、どのような活動をされていましたか。またその中で得たご経験を教えてください。

 大きく2点あります。1つ目が、外部関係統括は、企業と学生を繫げる拠点みたいな存在だったと思うので、その出会いの場をつくり、そこから何か、インターンに繋げるなり、賛助に繋げるなり、他のメンバー育成のトレーニングにも繋げられたという経験です。その全ての出会いを繋げる拠点として、自分が学生と企業の間に立つのはすごくいい経験でした。私としては、すべてがいい経験だったのですが、実際にその活動が受け入れ事業局の成果に繋がった時に、大きなやりがいを感じました。あとは、どうしてアイセックとステークホルダーとの関係性を作ることが大事なのかをメンバーに考えてもらうところも、次世代の育成にすごく意義のあることだなと思ったので、やはりやりがいはあったかなっていう風に思います。
 2つ目が、OBOGとの繋がりを作るっていう経験でしたね。OBOG会を、更に青山学院大学委員会の現状に即した形にしようということになり、そういうタイミングでOBOGの方々と掛け合って1つの流れをつくる経験をさせてもらったので、そこは人材輩出団体としてのアイセックを改めて捉え直すいい機会にもなりました。あとは、青山学院大学委員会のこれからのOBOGとの関わり方の方向性をある程度固めることが出来たのは、自分にとっていい経験になったかなと思っています。これは外部関係局じゃないとできなかったな、という風にも思っています。

現役時代のご経験をにこやかに語ってくださる市川さん

——現役の頃と、社会人になってからとでは、社会人に対する考え方は変わりましたか。

 社会人に対する印象は、社会人だから特別すごいという訳ではないんだ、という風に変わりました。学生の時に見ている社会人っていうのは、自分には想像できないアイデアを持っていらっしゃって、戦略的思考を持っていて、雲の上の存在のような感じがしました。当時私が外部関係局の時に関わっていた社会人は、結構ベンチャー企業の方々が多かったんですね。お会いする人は皆さんすごくキラキラしているイメージがあったんです。だけど、社会に出て、自分もいろんな経験をしていくわけですけど、社会人になっても、ぶつかる問題や課題はアイセックの時とそんなに変わらないんだなという印象に変わりました。組織課題にしても人材育成課題にしても、アイセックで議論されていることが会社でも同じように議論されていたり、同じようなことで悩んでいたりもするので、社会人はアイセックメンバーにとって、パートナーなんだっていうことですね。要は、活動に対する助言者でもあるけども、多分社会人個人ないし企業側も様々な課題を持っているから、一緒にお互いのリソースでその課題を解決する。例えば受け入れ事業の場合、自社の課題を、アイセックのインターン、あるいはアイセックという組織の持つリソースを通じて解決したいと思っているはずなので、社会人なり企業は、アイセックにとってパートナーなんだなっていう意識は持つようになりました。

——社会人になられてから、アイセックでの経験が活きたと感じることはありますか。

 そうですね、大きく3つあると思います。
 まず、1点目が、仕事をする上で、目的意識と理想状態を常に最初に考えて、そこから逆算して、じゃあどういう課題、仕事をやったらいいっていう考え方は、やっぱりアイセックで学んだことだと思います。社会人1年目から、ほかの同期と比べて「目標の立て方とか、目標を達成するための課題は、市川さんはすごく具体的に出せるよね」という風に褒めていただいたこともあったし、それはすごく社会人になってからも活きているなと思います。
 2点目が、学生のうちから、色んな社会人の方とお会いしていたので、(前々職・前職で)営業職になって、社長や役員の方々と話す時もあまり緊張しないで話が出来る、とか、会議でプレゼンテーションするのもそんなに緊張はしないとか、対外的なコミュニケーションにおける耐性ですね。
 3点目が、直接自分のキャリアに、アイセックが繋がっているっていうことですね。今、監査法人に勤めていますが、日系企業の海外事業展開進出を、バックアップする部署で働いています。クライアント向け海外関連フォーラムの運営やWeb・メルマガ・ブローシャー作成等の情報発信業務に加えて、海外駐在を予定している会計士を始め、そういった人たちをサポートする仕事や、駐在をした後の業務連携もしているので、ちょっとアイセックに近いなと思うところもあります。あとは部署として、同じビジョンを掲げた世界中の海外ファームの人たちと情報連携をしてやっていくみたいなところもあるので。そこは直接アイセックでの活動と繋がっていると思います。自分が今の部署に入れたのも、アイセックをやっていたからだし、アイセックをやっていたからこそ、そういうところに魅力を感じて働けているので、アイセックのお陰だと思います。

——アイセックに将来性や、可能性を感じますか。また、社会にとって、アイセックは需要があると思いますか。

 難しい質問ですね。難しいんですけども、多分もっともっとインターン件数伸ばせるだろうなって思うんですよ。世の中の流れ的にも、多分私が学生だったころに比べると、海外インターンの認知度とか、そのニーズが増えているし、逆に言えばライバルもすごく増えているじゃないですか。でもその中で、多分学生が、学生のために運営をする非営利団体って無いと思います。しかもアイセックを知っている社会人もすごく多いから、もっと協働はできる気がしています。
 社会からの需要、っていう点は、あります。あると思います。アイセックのビジョンって今も私覚えてるんですけど、変わってないですよね?Peace & Fulfillment of Humankind’s Potential。人々の可能性が最大限発揮される社会の実現ですよね、このビジョンって、多分アイセックが存在する限りなくならないと思います。この理念は永続的に必要だと思うので、アイセックの存在意義はあると思っています。学生のときに海外の方と連絡を取り合ったとか、関わり合った経験、ないしその誰かの為にコンサルをして、海外に送り出しやサポートをしてあげたっていう経験って、やっぱりそれがあるのとないのでは、社会人になったときの仕事に対する取り組み、海外の人に対する考え方、その国に対する価値観って絶対変わってくると思う。そういう経験をした人が、ビジネスで決定権を握ったり、責任ある立場になったりした時に、少しでもその国や海外の人と、いい関係に持っていこうっていう働きが生まれると思うんです。そのようなリーダーが増えていったら、やっぱりすごい大きな力になりますよね。だから、アイセックは、インターン生をいっぱい送り出したほうがいいと思いますし、そういう人をより多く輩出するのが大事なんじゃないかな。

——今後、ご自分の将来に対するビジョンはありますか。

 そうですね、全部私の核ってアイセックにあるので、そこで得たもの、つまり人と人とを繫げること、自分が媒体となって何かを生みだすきっかけを作ること、っていうのがまず1つ、これからもやっていきたいことです。2つ目が、やっぱり自分の持っている知識で、人にアドバイスをしていきたい、人のためになることをしたい、この2つがすごくあるんですね。今私は情報発信業務等で、間接的にクライアントと自社を繋げる仕事をしていますが、それに加えて特定の専門性を身につけて役に立てる人材になりたいと思い、会計の勉強をしているので、それをゆくゆく活かしていきたいです。資格があれば、日本のみならず、海外の人とも仕事ができるし、いざとなれば海外でも仕事ができるようになるので、やはり自らがアイセックが輩出したかったような人材になれればいいなと思っています。これは、あくまでも理想なんですけども、やっぱりアイセックをやっていて、自分はなにで1番モチベーションが上がるんだろうと色々考えた結果だったので、そこに向かって、まずは頑張れたらなと思っています。

——今も、市川さんが現役アイセックメンバーに関わってくださる理由を教えてください。

 アイセックに育てられて、アイセックがあったからこそ、大学を卒業した後のキャリアを決められたから、ですね。アイセックでの経験が、これからのキャリアに繋がるよっていうことを、やっぱり伝えていきたいなとも思います。インターンに申し込んだ学生に対して、目的意識を測る面接を担当する講師をしていますが、自分もそれをやっていただいてインターンに送り出されたので、アイセックの経験もかじり、前職で人材紹介エージェントの仕事もかじり、アイセックのインターンに4年目で行った身としては、そこは少なからず語れることもあるから貢献できたらな、と思って協力をしてきました。
 現役生から得られるものはとても大きいです。やっぱり社会人をやっていると、当時どうして私がこういう団体に入って、頑張ろうと思ったのかっていう初心を忘れがちなんですよね。しかも日々の仕事に忙殺されるので、自分の理想みたいなことはなかなか考えにくい状態に置かれてしまって。そこで現役生と関わって、現役生が、もう本当に苦しい思いをしながら委員会運営しているのを見ながら、当時自分はこういう思いを持っていたなとか、今の仕事にこれ活かせるなって思うものは結構得ることができるので、ぬるくなっている自分をピシピシッと立て直す、そのきっかけを現役生にはいただいていると思っています。

2017/11/13